学生が“バイオ大麻”を栽培して販売!?　専門家が指摘する問題点とは？

2020年6月19日

　松永氏によれば、大麻リキッドが詰め込まれた箱には「THC（の含有量が）何％」と記載があり、「だいたい83～85％くらいの成分」が入っているとのこと。「大麻（樹脂）とリキッドっていうのは、効き目は一緒なんですか？」（熊切）と問われた際は、「使用者に聞いたところだと、ほぼ変わりはない。値段は、逆に（リキッドの方が）高い。なぜかっていうと、『リキッドの方が長持ちするから』っていうのがあるんですよね。樹脂の1gと液体の1gでは、約20～25倍くらいの差がある」と、答えた。

　では、どのようにして大麻リキッドが日本に持ち込まれているのか。「完全な密輸なので、空路とかだったらすぐ分かる。ただ、海から……。海路で来る場合は、ちゃんとした港を通らなければ、検査がない」（松永氏）という話に、河本は「日本にちゃんとしてない港なんかあるの？」と、疑問視。しかし、「要するに、深夜だとか明け方だとか、そういったところに浜辺から入ることによって……。岩場だったり、別の場所から。あと浮かせてたり、沈ませてたりだとかもある」（松永氏）と聞き、「浜辺……」「ブイのね、旗のところの下に沈めて（密輸した）とかっていうのも、ニュースで一度ありましたよね」と、納得。

　松永氏が「今、ブイだと、海上保安庁とかが検査をしたりするので、なかなかない。なので重りをつけて、GPSを入れて沈めて、ダイバーが潜って取る」と明かした通り、海路を使って密輸するにも、さまざまな方法があるらしい。熊切は「えっ！？　そこまでして？　沈めるっていうのは、海の底に沈めて持ってくるってことなんですね……」と、驚いていた。

　一方、大麻使用者の中でにわかに広まっているのが、バイオ大麻だ。これは、バイオテクノロジーで遺伝子の組み替えをし、「通常の大麻よりも効能が数倍」（松永氏）になっており、本来は海外販売用の医療大麻として厳重に管理されているそう。だが、「学生が一緒に勉強したりするので、それ（バイオ大麻）を学生が栽培したり。ひと房、茎ですね。鉢で管理されてるので、その鉢の中から少し（茎を）持って帰ったりとか。学生さんが自宅で栽培したりして、ブランド化されて。いわゆる暴力団とか反社会勢力を通さずに販売してたり」といったケースに言及。

　熊切は「なんでそんなとこに繋がっちゃうんですかね？　一生懸命勉強してて……」と理解に苦しんだが、松永氏は「一つ言えるのは、やはり今の“就職率の低下”によるものが大きい」と、指摘。つまり、「社会的に認められてないものを販売すれば、高値で売れるので、収入率もかなり上がる」とあって、学生が“将来の備え”のため、バイオ大麻を売りさばくというパターンも考えられるそうだ。

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