元キマグレン・クレイ勇輝、解散の原因は「負債総額2億円」!?　事業失敗で「たぶん自己破産しないといけないから……」

2017年5月5日

　かつては、ニューヨークの医大に通っていたが、卒業しないまま帰国したというクレイ。24歳の時には、キマグレンではなく自ら事業を起こしていたそうで、「“好きな音楽に携わる仕事がしたいな”と思って（自分で）会社を立ち上げたんです。それが“海の家と音楽を混ぜたような会社にしたいな”」と、説明。河本が「はぁ～、なるほど。だから、キマグレンさんという（ユニットで）デビューよりも、先に海の家を経営という形？」と確認すると、クレイも「そうですね」と肯定した。

　クレイは神奈川県・逗子海岸で、ライブハウスと海の家が一体化した新しい形式の海の家を経営。現在ではよくある「ライブハウス型海の家」の先駆けだったとか。河本が「家賃高いでしょ？」とストレートに聞くと、クレイは「高いですね～」と苦笑いを浮かべた。オンエアー上は詳細な金額は伏せられていたものの、ひと夏で家賃や土地代、建設費だけで数千万円もの多額な費用がかかったとのこと。海の家のオープン時期は7～9月だったが、ほかにも人件費、光熱費、有名アーティストの出演料などが必要となるため、1年で約1億円は費やしたという。

　MCの華原朋美が「だって、（海の家で）焼きそばは500円とか600円ですよね？　それでその金額って難しくないですか？」と疑問を投げかけたところ、「なので、海に行かれると、大きい看板がいっぱいないですか？　たとえば、広告でKIRINビールとか、サントリーとか」（クレイ）、「スポンサー」（河本）との言葉に、「あ、そういうこと！」（華原）と納得した。クレイはその費用を捻出するべく、スポンサーなどから出資を募ったそうだが、「1年目は7000万の負債を24（歳）で抱えて……」と明かすと、出演者は「えー！」と、驚愕。

　続けて、クレイは「1年目が終わって、だいぶ落ち込んで。負債を抱えて、“何かしら仕事先を探さなきゃいけない”と思って。（ケーブルテレビ事業などを展開している）J:COMに就職したんですよ、1回。営業やってました。僕、ピンポンして。給料もらって、それで（負債を）補填してました。ちょっとずつ返してましたね」と、回顧。「ノウハウもあるし」「このままただ辞めちゃったら、もったいない」という思いから2年目にチャレンジするも、残念ながら2年目は「3000万の赤字」に。名倉が「4000万減らしたってことは、次があるよ」と口にすると、クレイも「そう思いました」と、同調。

　2年間の海の家の経営で総額1億円の負債を背負ったことになるが、「当時の心境でいうと、まぁでも先に進むか、もう振り返っても、そんだけいっぱい（負債が）あるから。“もうどっちだろうな？”みたいな」「もっと言うと、周りに対しても、親からも勘当されていたので。医学部行って、医者にはならずに……。『家に帰ってくるな』と言われて……」と、赤裸々トーク。しかし、「1年目、2年目の教訓を踏まえて臨んだ3年目……。で、3年目はトントン（プラスマイナスゼロ）でした」と明かし、出演者は「おー！」と、声を上げた。

　とはいえ、過去2年の赤字である1億円はそのまま。当時について、「だいぶもう行き詰まってました。それだけ負債があって銀行からも借りてるし、いろいろ待ってもらってるし」「だからもうこれ以上借りれないし、結構もう3年目終わった時に、ほぼラストチャンスですね。もう“ドボンするかどうするか”っていうところまできて。たまたま趣味で、息抜きでやっていたキマグレンが、メジャーデビューがその時決まって。3年目の終わりに」と、告白した。

　自身が経営する海の家で相方・ISEKIと趣味で演奏していたユニットがプロの目に留まったというが、「社員がいて、社員の前で泣けないし。泣きたい時に泣けないし、笑いたい時に笑えなくて。ガマンして生きてて、“俺、誰のために生きてるんだ”っていうのが『LIFE』だったんですよ」と語ると、一同は「スゲー！　歌詞になってる！」（河本）、「負債がなかったら、じゃあ生まれなかった歌なんですか？」（向井）などと、ビックリ。

　そして、4年目の海の家は大成功し、「借金は当然、チャラに全部。その年でなって。いろんな相乗効果というか、メディアに出るからスポンサーも決まりやすくて。いろんなことが重なって」「僕が詞で、相方が曲だったんで。歌唱印税と作詞印税、作曲印税が（入ってきた）」と話すクレイ。名倉が「貯金は“億万円”はあるワケでしょ？」と尋ねたが、「実は返すために、全部印税はそっち（返済）にあてて。なんで、（貯金は）ゼロです」と、コメントした。

　多額の借金もこの段階で返済できたはずのクレイだが、現在もなんと「2億円」の負債を抱えているとのこと。MC陣が「借金2億円っていうのがおかしい」（河本）、「今のところ借金返してるもんな」（名倉）と詰め寄ると、「ここからスコーンと、もっと下がります。（2014年に）場所も由比ガ浜に（移転した）。逗子は逆に家賃は安かったんです。だから、僕らは商店街から（百貨店の）高島屋に移動したワケです。“イケる”と思って。それもミスでしたね」と、率直に吐露。ここでも家賃の詳細は伏せられていたが、驚きの倍額がかかっていたとか。

　さらに、その要因に関してクレイは「いろいろ本当に重なったんですけどね。いろんな海の家が、『儲かるんじゃねぇの？』って始めるワケですよね。賑やかになってるから。そういうところが何かすると、“そもそも発端は僕らがやってた海の家が原因なんじゃねぇの？”っていう」と解説し、河本が「確かに、『音楽とかガンガン流すのやめましょう』みたいなことになりましたよね？」と言うと、「あれの流れですね。いろんなものが重なって、2億円の（借金を抱えた）」と、返答。

　移転によって想像以上に費用がかかっただけでなく、海岸での騒音規制が強化されたため客足も増えず、気づけば大赤字になっていたのだ。この時、クレイは「キマグレンもちょっと厳しいかな」と思い、プロデューサーに電話をして、「たぶん自己破産しないといけないから、キマグレンもできなくなると思います」と、申告。こうして2015年、クレイが35歳の時にキマグレンは解散したという。

　しかし、そんな自己破産寸前のクレイに、救いの手が。「とある上場企業の、スゴい大きい会社の社長さんが『うち、クレイくんのところの会社と親和性があるから、ちょっと検討してみてもいいかも。役員会で検討してあげるよ』っていうので、ちゃんと資料も作って。で、電話がかかってきて、『クレイ、通ったよ』って言われて。その日のうちに、その支払いを全部済ませて。今、それで、そのグループ会社の役員だったんですけど、去年の10月に社長にまた戻って」と、経緯を説明。「へ～！」と感心した河本が「海の家、今年はやるんですか？」と聞くと、クレイは「やります、やります！　2ヶ所で、もう」と、満面の笑みで報告した。

　出演者からは「やめたらいいよ～！」（向井）、「もうやめた方がいいですよ！」（華原）、「やめなって」（名倉）との反応が出る中、河本が「そういうのも、今の人生をひっくるめて、もう1回『LIFE』聴こう！」と提案。この流れからクレイはスタジオで名曲「LIFE」を熱唱したが、実体験が詰まった重みのある歌詞に、出演者もすっかり聴き入っていた。

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