【KinKi Kidsのブンブブーン】遠藤憲一とベートーヴェンを学ぶ！　堂本光一、音楽家に“少女漫画の王子様”と絶賛され「まぁな〜！」

2016年7月20日

　また、ベートーヴェンは「音楽家の存在意義」を変えた人物でもあるという。例えば、モーツァルトは「聴いていて、心地良い音楽」を作っていた一方、ベートーヴェンは「聴いていて鼓舞される音楽」を作曲していたとのこと。つまり、モーツァルトは貴族のために作曲をし、ベートーヴェンは市民のために作曲をしていたそうで、青島先生は「モーツァルトの頃まではちゃんと香水つけて、キレイな格好でないと演奏会には出られなかったワケだけど。この人（ベートーヴェン）は初めてヨレヨレの服着て、そのおっしゃったように髪の毛がこういう風になってても人と会えたということになってくるんです」と、講説。

　この流れから、青島先生が「遠藤さんはどうですか？　人に怖がってもらいたいと思いますか？」と質問すると、遠藤は「怖がられるんで。大変です。素の状態で『おはようございます』とか『こんにちは』っていうと、だいたいチョロっと目見て、目合わせてもらえないから」と、本気の悩みを吐露。これに対し、「そしたら、それはベートーヴェンの苦しみが分かるかもしれない」とコメントした青島先生。その後は「ただ、“3人の中でどの人が美しいか”と思ったら、光一さんが一番美しいと思います。それはなぜかと言うと、絵に描きたくなるから。“少女漫画の王子様”みたいですよ」と絶賛し始め、光一は「まぁ、まぁ、まぁ」「まぁな～！」と、少し照れたようなリアクションを見せた。

　続けて、青島先生が「私は遠藤さんの方が怖いワケです。実際のこと言うと。だから私が何かを描きたい、それから喋りたいと思う順番は、1（光一）、2（剛）、3（遠藤）になっちゃうんだけど」とぶっちゃけ発言したため、剛は「今そういうコメント出たんで。イラストも描かれてらっしゃるから。ちょっと光一を描いてもらっていいですか？」と、リクエスト。青島先生の趣味は「絵を描くこと」と「少女漫画を読むこと」だったそうで、スラスラと筆を進めた結果、あっという間に男前な“光一”が完成。その仕上がりには「似てる」（遠藤）、「いいやん」（剛）と好反応で、光一自身も「ありがとうございます。こんな短時間で」と、お礼を述べた。こうしたやり取りを踏まえた上で、青島先生は「もっとハッキリ言うと、ベートーヴェンというのはそれまで女性的でないといけなかった作曲家というのが、男性性を帯びた初めての人ということです。ですから、曲もスゴく激しい」と、話をまとめた。

　そして、授業はいよいよ本題へ。遠藤が「英雄」のメロディーで涙したことに関し、「なんであそこで込み上げてきたのか、理由が分からないんですよね」と話すと、青島先生は「だいたい理由付けすることはできるのですが、それではまず『英雄』について……」と、楽曲について話し始めた。そもそも、楽曲のタイトルである「英雄」とはナポレオン・ボナパルト（ナポレオン1世）のことだが、ベートーヴェンは「フランス革命で民衆の権利のために戦ったナポレオンを讃える曲」として作ろうとしていたという。しかし、ナポレオンが皇帝に即位したことを知り、「奴も俗物にすぎない」と激怒し、献呈しなかったとのこと。

　青島先生は「そして、遠藤さんがお好きなところというのは、これは（曲の）中で“悲しい音”のする部分なんです。悲しい音っていうのは音楽の世界では短い調子、短調（マイナーコード）と、書くんですが……」と、ピアノを弾き、「ここのところだけ悲壮感が溢れてるんですよ。それからこれは（リズムが）行進なんですね」「軍隊の雰囲気がたしかに出てるとこなワケ。だからジーンと来ちゃったのかしら？」と、涙の理由に踏み込んだ。これに、遠藤が「俺的に、あそこのメロディーは希望に捉えられるんですよね」と持論を述べると、青島先生は「それは、そこだけを聴いているんではたぶんないと思うね。その先のところを聴いて。だから、こういうのを乗り越えて、その次の希望に行くってことなんでしょうね」と、推測。

　この意見に遠藤が「悲しみなんだ。俺、逆にとってたから」と漏らすと、青島先生は「でも涙でちゃったんでしょ。だからそれは反意的なことですよね。つまり、良いもので、“嬉しいものの時に嬉し泣きしちゃった”みたいなことかしら。でもそれはいいんじゃない？　自分で自分を鼓舞するみたいなものがここから捉えられることはね。ベートーヴェンは、それは嬉しいと思いますよ。だって、ベートーヴェンっていうのは、自分の曲を聴いてみんなが癒されるのではなくて、むしろこれから力をもらってほしいと思って書いてる人だから。それはとても良い」と、遠藤の解釈を褒め称えた。

　無事にゲストの疑問が解決したところで、最後は「番組内でもう1つやりたいこと」を叶えることに。遠藤は「オーケストラの前で指揮棒を振ってみたい」という夢を持っていたそうだが、青島先生によれば、オーケストラ（40人以上）を呼ぶことは200万円以上払えば可能とのこと。しかし、光一は「そもそも論として、たぶん……。僕は指揮者の重要性とか分かってるつもりですけど、視聴者の方とか『指揮者いらんのちゃう？』っていう人も絶対いると思うんですよね」と、視聴者目線でコメントした。

　番組ではオーケストラこそ用意できなかったものの、特別にチェロ・寺田達郎氏、バイオリン・小山啓久氏を招き、遠藤が念願の指揮者に初挑戦。青島先生は、チェロ&バイオリン奏者の2人について「いろんな場数を踏んでいらっしゃるので、どう（指揮棒を）お振りになっても、それにつくことはできます。ですから、とにかく落ち着いてワンツー（一拍目の手の動きは下）、ワンツー（二拍目は上）っていうのだけは確実に決めてください。それが少し変な風になると、どんどんテンポは揺らいでいきます」などとアドバイス。一方、見守っている側のキンキも緊張の面持ちだったが、光一はピアノの青島先生やチェロ&バイオリンの2人に向かって「絶対に（演奏を）引っ張ろうとしないでくださいね。これ、（指揮者が下手だと音は止まってしまうかどうかの）検証でもあるんで。遠藤さんの出すアレに合わせてください」とお願いし、演奏がスタート。すると、遠藤は汗をかきながら情熱的に指揮棒を振り、そのまま演奏は止まることなく最後まで駆け抜けた。エネルギッシュに動いた遠藤は「大変なんだな、指揮者って」と言いつつも、充実の表情だった。

　そして、エンディングでロケの感想を求められた遠藤は「少人数でしたけど、夢だったんで。叶えていただいて嬉しい」「こんな汗かいたの、何ぶり？」と興奮気味に語り、剛が「もう言い残すことはないですか？」と確認。すかさず「ないです」と返す遠藤だったが、「あ、そうだ。『HOPE』の宣伝しなきゃ！」と、Hey!Say!JUMP・中島裕翔主演ドラマ『HOPE～期待ゼロの新入社員～』（日曜午後9時放送）をPRしていた。

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