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『クローズアップ現代+』がチケット高額転売の裏側を取材! 人気アイドルのファンが“転売に手を染めた”経緯語る



 定価の数倍~数十倍で売買されるなど、数年前から深刻化しているチケットの転売問題。10月12日放送の報道情報番組『クローズアップ現代+』(NHK)では「追跡!チケット高額転売の舞台ウラ」と題し、チケット転売の実態に迫った。

 昨今、スポーツ、コンサートや舞台、行楽施設まで、人気チケットが高額転売される現象が広まっている。そんな中、8月には名だたるミュージシャンが高額転売に反対する声明を発表。「本当に音楽を楽しみたい人たちが締め出される非常事態」だと訴えた。

 こうした現状に、コンサートプロモーターズ協会の中西健夫会長は「音楽に関係何にもない人たちがですよ。僕らの音楽のライブのチケットを買い占めて、すごい利益を上げているというのは、悔しいし、悲しいし、やりきれない」と、悲痛な表情で明かす。また、今後の音楽市場については「あまりにも高額なチケットだと何回もライブに行けない。そうすると、市場は当然しぼんでいく」と、憂慮した。

 一体誰が、どのような手法で転売しているのか? 番組では日本最大のチケット販売の代理店・チケットぴあを訪問。チケット販売は午前10時から販売になるが、同社のサイトには「9時59分59秒からずっと継続して不正なアクセスが入ってきている」という。あるユーザーは専用のプログラムを使い、わずか1秒間に30回もアクセス。さらに別のユーザーは自動で大量のアカウントを取得し、アクセス数を増やしていた例も。ぴあ執行役員・東出隆幸氏は「新手、新手の手口でですね。本当にイタチごっこのようなところはありますね。システム的にもそうですし、人的にも非常に負荷がかかっているのは事実ですね」と話した。

 最初から転売を目的とし、ファンに先駆けてチケットを買い占める人々のことは転売+バイヤーで「転売ヤー」と呼ばれている。しかし、許可のない者が転売目的でチケットを購入することは「古物営業法」という法律に違反する行為。番組が取材を進めると、転売ヤーの裾野は想像以上に広がっていることが判明した。

 たとえば「副業感覚」で転売を行っているという男性に電話取材を敢行すると、「別にこれを本業にしているワケじゃないから。ちょっと売っているだけであって。僕だけじゃないから。ほかにやっている人もいるし。需要と供給のバランスが取れてるからやっているだけであって」と、開き直ったようにコメント。男性はこれまでに1,300枚以上のチケットを販売しているが、番組スタッフが「買いたい人がいるということなんですね?」と確認すると、「そうそう。買いたい人がいるから成り立つ。欲しいんだったら高い金出しても買えばいいんですよ」と、言い切った。

 高額転売が拡大した背景には、ここ数年で普及した転売サイトの存在が大きいとみられている。スマートフォンを使って気軽に売買できるため、利用者が年々増加。その一方、“誰でも転売できる”という環境は、思わぬ事態を引き起こしている。チケットを欲しいはずのファン自身が転売を始めているのだ。2ページ目へ