SMAPや嵐などのコンサートで活躍した有名ギタリスト、精神薬依存とアルコール依存症に苦しんだ過去を激白
握力が低下してしまい、さまざまな太さがあるギターの弦も「だんだん細くなっていって」と振り返る山口氏に、名倉は「それはちょっと怖いですね」と、ポツリ。山口氏は「ちょっとした事故とか不注意みたいなのを、（抗不安剤を）飲んでる人は最大限気をつけないと。僕ね、その（抗不安剤を飲んでいた）間、2010年くらい？ 2年間に車の事故を7回起こした。事故っつっても“ミラー擦った”とか“駐車場で後ろをぶつけた”とかね。“車対車”じゃないんだけど、動きが鈍くなってる」と、過剰な精神薬摂取で体がボロボロになり、生活がままならなくなっていた過去を激白した。
その後、山口氏は「“ヤバい！ 明日薬なくなる！”と思うと、“ない”っていうだけで、ずーっとね、“薬がないんだ、明日……”ってなっちゃう」と、精神薬なしでは生きていけない体になり、「仕事で沖縄行く時に、神奈川の自宅から羽田（空港）に着いて、そこで荷物預ける時に“あ！ 薬忘れた！”と思ったら、タクシーで取りに帰る」ほどだったそう。厄介なことに、山口氏はうつ病を併発していたため、精神安定剤とは真逆の効能をもたらす薬も処方されていた模様。MC陣は「今度は（気分を）上げる薬があるワケでしょ？ これをずっと繰り返すんですか？」（河本）、「（気分が）グッと下がって、それ（薬）飲んでバンッと上がるんでしょ？」（名倉）などと困惑した。
山口氏は「精神安定剤は（気分を）落とすんですよね。同時に『気分が最近落ちて……』って言うと、抗うつ剤が出るんですよ。抗うつ剤ってのは、まぁテンションをグッと上げる薬。っていうことは“火事に対して、火炎放射器と消火器を両方やってるような状態”」と説明しつつ、「これは僕もお医者さんに聞いてみたいですけど、（依存症だった当時）そういう処方が普通にされてます」と、コメント。「電車に飛び込んじゃう人のほとんどは、抗うつ剤でテンションが上がって。つまり落ち込んで（飛び込みに）行くんじゃなくて、ハイになっちゃってる」と、山口氏が通っていたクリニックのカウンセラーによる見解も伝えた。
精神安定剤と抗うつ剤を同時に処方され、気分の上昇と下降を繰り返していた山口氏は、今でこそ「アルコールと薬の併用はもっとも危険」と語るが、当時は苦しみから逃れようとアルコール依存症を発症。「どれくらい飲んでたんですか？」（井本）と問われると、「夕方からね、暇だと飲み始めて。缶ビールから始まって、ワイン1本は最低飲んでたかな」と答え、「それは飲みすぎかもな」（名倉）と、指摘を受けた。しかも、毎日の飲酒により「だんだん食べられなくなる」「翌日も吐き気がして、ずっと二日酔いで。そのうち、なんか、優先順位の低い約束は延期したりし始めて。突然、なんてことない時にウッときて吐く」といった変化がみられたとか。
挙句の果てには「ダルくなってきて、立ってられない。どこに行っても、楽屋に入るとね、まずね、椅子を並べることから始めてた」という山口氏。「横になりたいの？」（名倉）と聞き返されると、頷きながら「どこに行っても空き時間に椅子を並べて寝る。それくらいダルい。薬も飲んでたから」と、発言。名倉が「薬も効いてるやろな」と推察すれば、河本も「（薬とアルコールの）ダブルですからね」と、同調した。
ここで、名倉が「依存症ってどれくらいなんですか？ もう飲まないと震えるとか？」と質問すると、山口氏は個人の意見として「問題行動。『あの人、酒さえ飲まなきゃ……』とかいう声が聞こえてきたり、たとえば借金であるとか、暴力だったり、交通事故とか、浮気でもなんでもいいけど“お酒が原因のトラブル”が、僕の感覚だと3つ続いたらもう（アルコール依存症で）間違いない」「だから毎晩飲んでも、楽しくて何ら問題がなければいいんですよ。ただ、それが問題に結びつくと……。分かりやすいのは会社休むとか、約束の時間に来ないとか、来たけど使いものにならないとか（はアルコール依存症）」と、主張。
名倉が「日常生活（に支障）をきたすことがあると依存症だと疑った方がいいってことですね？」と確認したところ、「（自分の場合は）アルコールって、完全に解毒されるのに24時間以上かかるんですよね。ということは、ずっと少しずつだけどアルコールが切れない状況になっていて、突然1日アルコールを止めると、アルコールが入ってる状態を体は正常と判断しちゃうので。癖ついて」と打ち明け、河本に「そっちの（アルコールを止める）方が（体に）異変が起きるってことですか？」と聞かれた際も、「酒飲まないと震えて、飲むとピタッと止まるのはそういうこと」と、持論を展開した。[続きを読む]