『エンタの神様』出演者の悲喜こもごも……元フジテレビ社員の芸人は退社前の大事件を赤裸々告白

2017年9月29日

　続いては「ですよ。」と同じく吉本所属のデッカちゃん。本人が明かしたMAX月収は「50万円」だったが、この芸名ゆえに大柄な体型を維持する必要があり、「ほぼ食費に消えました」と、漏らした。さらに、“巨体で赤髪”の風貌ではアルバイトに採用されることも難しく、結局は太るために「300万円」もの借金を抱えてしまったとか。借金をしている以上、あまり高価なものは食べられなかったデッカちゃんは、ハンバーガーチェーン・マクドナルドのメニューを片っ端から食べ続けたほか、「1日6食」の生活を意識。夕方にそばチェーン・富士そばで食べる以外の5食は牛丼チェーン・松屋にお世話になっていたという。そんなデッカちゃんは、現在DJの仕事も行っており、「（月に）15万円くらいは稼げる」と、語った。

　そして、3人目はさきほど『エンタ』での取り分を説明し、現在は占いなどのネタで活動しているキック。河本から「（キックは）スゴい経歴の持ち主なんですから」「元フジテレビの社員なんですから」との情報が飛び出すと、スタジオに驚きの声が上がった。キックによれば、フジテレビの社員時代は「制作二部」に所属し、『SMAP×SMAP』『新春かくし芸大会』や、芸人が多く出演する『はねるのトびら』といった番組に関わっていたものの、「『はねるのトびら』の途中で、“お笑い芸人になりたい”っていうのが昔からの夢で（退職した）」とのこと。河本が「『はねるのトびら』入ったら、余計に（夢が諦められない）」と察すると、キックは「ホントにそうなんですよ！」と、語気を強めた。

　一方で、河本が「でも正社員になれたじゃん、フジテレビの。それ自体がスゴいことじゃん！」と言えば、“見届けゲスト”のパンサー・尾形貴弘も「将来安定ですもんね」と、同調。キックも「まさか“受かる”とは思ってなかった」といい、入社試験の倍率は「大体1000倍以上」など“狭き門”であると力説。また、名倉が「当時のフジテレビ、勢いあったしね」とコメントしたところ、「ありました、ありました。（応募が）2～3万人いて、（正社員になれるのが）30人くらいで、その中でもお笑いの制作ができるのは4人くらいだったんで」（キック）と、振り返った。これには、河本が「スゴいとこおったのに！」と“もったいない”と言いたげな表情を浮かべたが、キックは「1年半で辞めました」と、早い段階で退社を決断したという。

　ここで、名倉が「ADなんか金も使わへんから『給料スゴい』って言うもんな」と金銭事情に興味を示すと、河本は「『テレビ局はお金がたくさん貰える』っていう、年収も出てまして」と、切り出した。『会社四季報』（東洋経済新聞社）による2015年9月期～16年8月期の「年収が高い主なテレビ局」として、「1位が朝日放送（ABC）で1498万円（平均42.9歳）、2位がTBS（TBSホールディングス）の1490万円（平均51.6歳）、3位フジテレビ（フジ・メディア・ホールディングス）1430万円（平均44.3歳）っていう風になってたから」（河本）と、紹介。名倉が「で、残業がスゴいから……」と指摘したように“残業手当”も発生するため、当時のキックはお金には一切困らなかったようだ。

　しかし、そんなフジテレビ時代の働きぶりはというと、「めちゃくちゃポンコツでした、僕。ホントにポンコツで、使い物にならないADで……」と、苦笑いを浮かべたキック。『はねるのトびら』に関わっていた時の“失敗”について、「コントがあって、良い流れがあって、最後のオチのところでバンッて決まるところの画に、僕がちょっと映り込んでて。（画が）使えなくて、めちゃくちゃ怒られたりとか」と話した後、「会社も、もう行くのが嫌になって、2週間逃亡……飛んだことも」と暴露すると、スタジオがザワついてしまった。

　さらに、キックが「飛んだ（逃亡）というか、遅刻だったんですよ。『遅刻した！』と思ったら2日寝てたんです」と、大寝坊を激白した際には、驚いた尾形が「丸々ですか！？」と、確認。キックは「丸々です」と明言した上で、「“これは怒られる！”と思ったら、なんかもう行く気もしなくなって……」と、怒られるのが嫌でそのまま連絡を断ち切り、2週間の逃亡に及んだそう。

　河本から「何してた？　2週間」と聞かれたキックは、「その時はもうホントに、お金がいっぱい貯まってて、『いいや』って言って高級ホテルに（宿泊した）」と、回顧。MC陣は「金あるしな」（名倉）、「寝れるしな」（河本）と頷きながら耳を傾け、「はい、寝て……。デリバリーヘルスみたいなものもちょっと、呼びまくって……」（キック）との告白にも、「性欲もな」（河本）、「そりゃそうや」（名倉）、「睡眠が満たされると、今度は性欲が出てくるから」（河本）と、理解を示した。

　キックいわく、当時は会社に「絶対行かない！」と決めていたが、「2週間っていうADでは有り得ないロングスパンで飛ぶ（逃亡する）っていう……。今考えたら、ホントどうかしてたんですけど……」と口にすると、先ほどまで寄り添っていた名倉＆河本も「どうかしてるよ」と、キッパリ。そして、逃亡の日々を終えたキックは「（フジテレビに）戻りまして、お詫びして、坊主にして、『また働かせてください！』って言ってやったんですけども、結局やっぱり“お笑い芸人になりたい”と思って」と、フジテレビを退社し、芸人に転身した経緯を語った。

　その後、キックは芸人として腕を磨き、『エンタ』で見事にブレイク。河本が「その時はMAXでどれくらい貰えたの？」と問いかけると、「その時は180万円くらい貰えました」「フジテレビの時代よりも貰えた」（キック）と、吐露。その額に出演者は騒然とし、名倉も「十分、夢は叶えた」と、感心している様子だった。

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