性同一性障害で苦しんだ佐藤かよ、“心と体の違和感”とカミングアウトの真相を語る

2017年8月11日

　名倉が「みんな気付いてなかったワケ？」と確認したところ、「いや、周りはもう気付いてました」（佐藤）と、やはり周囲も察していたよう。「イジメられたりしなかったの？」（名倉）と質問を重ねると、佐藤は「結構ショックだったのは、友だちの家に遊びに行った次の日とか幼稚園に行くと、喋ってくれないんですよ。その昨日、一緒に遊んでた友だちが。で、私も『何で？　何で？』とか話しかけると、（友だちが）『ごめんね』って言って……。『お母さんに、「もうあの子と遊んじゃダメ」って言われたんだ』とか、言われたりした時はスゴいショックでした」と、吐露。これには、MC陣が「え～、何それ？」（華原）、「何で？　遊んだら移るワケちゃうやんな。アホな親やな」（名倉）などと憤慨した。

　しかし、中学校に進学して以降、佐藤の“心と体の違和感”はさらに激しくなったという。「一番しんどかったですね。中学時代は……」（佐藤）と漏らすと、河本が「思春期やわ、いろんなところから（体が）変わってくるし……」と男性の立場で理解を示し、名倉も「だって、チ○毛生えて、チ○コ大きくなるワケやん」「それは本当しんどいよね」と、コメント。河本も「かよちゃんは“無くなる”と思ってたのに、“増えていく”みたいなノリじゃん」と指摘したが、佐藤は「やっぱプールがスゴい恥ずかしくて、みんな（男子は）上、裸だし、みんなの目の前で着替えてるじゃないですか」と、性同一性障害ならではの苦悩を明かしつつ、「そういう時でも、女の子の友だちとかが『もうこっちで着替えなよ』とか（言ってくれた）」と、振り返った。

　スタジオの一同は「え～！」と驚いたが、佐藤は「トイレとかも、私は我慢して普通に男子トイレとか行ってたんですけど、（女の子が）『もう女子トイレ入っちゃいなよ』とか言って」と、協力的だった友人の存在に言及。名倉が「男子は何か言わへんの？」と心配するも、「男の子は、逆に『あっち行けよ』みたいな。『お前が男子トイレにいると逆に嫌だ』みたいな（反応だった）」（佐藤）と、男子も佐藤に女子トイレを使うよう勧めていたとのこと。

　そんな中学時代は“一刻も早く女性になりたい”と思い、「14歳くらいからホルモン治療とかも始めた」という佐藤。華原が「注射ですか？」と尋ねると、「そうですね。注射を打ち始めたのが14歳」（佐藤）と返したが、「声は、それは地声なんですか？」（華原）と聞かれた際には「声はもうそのまま」（佐藤）と、回答。バンビーノ・石山大輔が「じゃあ、小さい頃から（声が）高かったんですね」と疑問を投げかけると、「高かったですね。おばあちゃんとかと久しぶりに話すと、『全然変わってないね～』みたいな感じで」（佐藤）と、昔から高い声の持ち主だった様子。

　また、華原が「男性と付き合ったりとかしてます？」と、佐藤の恋愛事情に踏み込むと、「してました。当時もしてましたけど……」（佐藤）と、学生時代に男性と恋愛した経験があるとぶっちゃけた。「一番初めに付き合ったのっていつですか？」（華原）と問われた佐藤は「一番初めは16歳くらい」と、ニッコリ。一方、名倉が「相手は（佐藤のことを）“女性や”と思って付き合ってるの？」と質問したところ、佐藤は「（男性だと）言わなかったです。言えなかったです」と、苦笑い。男性であると隠していたため、「チューとかはしました。でもそこから先は、もう、行かなかったです」（佐藤）と、肉体関係は持たなかったそうだ。

　河本が「でも、男からしたら一番思春期で、『かよ、頼むってそろそろ……』みたいにならへんの？」と男性目線で想像すれば、「何回も喧嘩しました」（佐藤）と、肯定。名倉も「『俺のこと好きじゃないの？』みたいになるでしょ？」と、“彼女に拒まれる彼氏”の気持ちになって聞くと、佐藤は「それ一番言われました」と頷き、「3回くらいそういうのを断ると、男の人が逆に傷ついちゃうみたいで。どんどん離れていっちゃいました」と、辛いエピソードを回顧。ここで、名倉が「今は彼氏いないの？」と探りを入れたが、佐藤は「今はいないです」と、ションボリしていた。

　こうして、ホルモン治療を受けながら男性であることを隠してきた佐藤は、16歳でモデル事務所に所属し、“女性モデル”の活動を開始。西村が「撮影の時って、スタイリストさんが着替えたりとかお手伝いするじゃないですか。その時は（男だと）バレなかったんですか？」と尋ねると、佐藤は「バレなかったですね。後ろを向いて着替えたりとか（していた）」と、一応はバレないように工夫していたようだが、名倉は「スタイリストさんでも、わざわざ女性が着替えてても股間とか見ないでしょ。だからバレないですよ」と、見解を述べた。

　そして、河本はいよいよ本題に移り、「かよちゃんが（自分は男性だと）言わんかったら、“全然気付かへん人いっぱいおった”と思うんやけど……」と、女性として問題なく過ごしていた中で、“なぜカミングアウトしたのか”を疑問視。名倉も「言わへんかったら一生バレへんで」と断言したが、佐藤もまた「私も言わないつもりだったんです。最初……」と、明かした。この言葉を受け、「何で（カミングアウトしたの）？」と首を傾げる名倉らに対し、佐藤は「その当時、モデルの仕事をしてたんですけど。雑誌に出たりとか、ちょいちょい表に出始めると、噂が立ち始めて……。地元の人たちはやっぱり（私の）顔は変わってないので、私は整形してないので。やっぱ面影はあるみたいで、そういうのから『あの子、男の子らしいよ』とか事務所に（噂が）入っちゃって」と、地元民からのタレコミが真実を打ち明けるきっかけに繋がったと告白した。

　当時の事務所の社長は「1回クライアントさんとかもいるから、謝りに行こう。一緒に行こう」と温かい対応をしてくれたといい、名倉が「クライアントさんも知らなかったワケやろ？」と確認すると、「知らなかったです」（佐藤）と、返答。続けて、「社長も知らなかったです。最初は」と答えた時には、スタジオ中がザワめき、名倉も「バレへんオネエなんかおらへんよな」と、感心。佐藤は「（噂に関して）聞いてきたのは社長からだったんですよ。『メールが届いたり、掲示板的なのにスゴい書かれてるけど、あれ冗談だよね？』みたいな」と話し、「内心“どうしよう”みたいな感じで、1回その場はごまかして。でも後日、“ちゃんと言おう”と思って社長に言ったら、スゴいビックリしちゃって、1～2分止まってました。固まってました」と、社長の驚きぶりを思い返した。

　その後、佐藤は念願だった女性の体を手に入れ、モデル業に邁進。一方で、佐藤は現在モデルとは無関係の業界で、世界中から注目を集めているとか。「ゲームがスゴい好き」だという佐藤が、「ゲームをストリーミングするっていうのを、アメリカの会社と契約したので、それをやったりとか」と口にすると、華原は「え！？　ゲーム作ってるんですか？」と、勘違い。佐藤が「ゲームをやってるところを配信する」と訂正したように、彼女は格闘ゲームのゲーマーとして世界大会に出場するほどの実力者で、そのテクニックを披露する動画配信サイトで人気になっているのだ。

　名倉が「ゲームってめっちゃ金稼げるワケでしょ？」と金銭面に興味を示すと、佐藤は「同じ会社で契約してる別の方でも、月400万円とか。アメリカ人の方で……」と、高額な契約金の例を挙げた。華原が「え～、じゃあ、私もやろうかな？」と食いついた時には、「華原さんみたいな“可愛い女性がゲームをしてる姿を見たい”っていう男の人もたくさんいるんで」（佐藤）といった需要に触れ、「だから、水着でゲームしてる女の人とか（もいる）」（佐藤）と、解説。河本が「そっち（見た目）に最初に注目させるんや」と納得すると、華原は「私だったら裸でやらないと。荒稼ぎですよ」と過激なプランで夢を語り、笑いを誘った。

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